魔王物語物語を終えて②

2012年10月11日

さてさて、みやこです。
昨日の①で気になって調べてみたのですが、本編にイシ=ムシという記述はありませんでした。資料集では「不思議な存在」どまりでしたね。これは完全に自分の中の解釈でした。
鏡の中の帯の文字と、それとうねうね動くイシ(てかスライムだよね、これ)をみて、ムシなんだろうと解釈していたようです。お騒がせしてすみませんでした。

魔王物語物語の面白いところはこういう解釈や語られていない点の考察にあると思います。
大陸に渡った登場人物達はこれからどうなったのか突然いなくなったアイリッツ、フロドナはどこにいったのか。アレスは今どうしているのか。そういうのを想像するところが面白いなと思っています。そして、それには答えはないのです。(大陸編ができたらまた違いますが)

ところで、この「魔王物語物語を終えて」は、観劇していただいたお客様用に書かれています。舞台のことを書いているので見ていない方は「おいおい、ちょっと待って!」ってことになる記述がありますが、ご了承ください。


例えば、「モールが出てこない」とか「三人目が出てこない」とか。
「おいおいちょっとまて」って声が聞こえてきそうだ……すみませんでした。しかし、これ以上無口のキャラを出せなかったのです。
というか、登場人物が基本的に無口な人ばかりだったので、戯曲化するのにかなり苦労しました。
そんなわけで、今回は登場人物について少し語りたいと思います。


・ヒマリ
ゲームでは無口主人公。台詞はほぼ全てオリジナルです。最後の最終決戦以外ですね。
無口主人公ですが、技名やその行動力からキャラは立っていたので、意外とすんなり書くことができました。
ちょっと馬鹿っぽく、漢らしく、それでいて愛嬌がある感じ。
一番困ったのがヒマリがこの島に来た理由です。
何故ヒマリは島に来たのでしょうか?
物語の終わりを探すためでもよかったのですが、そうするとお客さんが置いていかれる感じがしたので、島に来た後、物語の終わりを探し始めるという流れになっています。この辺りはかなり盛りましたね。
ヒマリが持っているのは出版された初版の魔王物語という設定です。ちなみにポスターに書かれているヒマリは子供のときのヒマリで、魔王物語を夜にこっそり読みながら想像しているっという感じのポスターになっています。この本ですね。ヒマリは子供のときから魔王物語が大好きだったのでしょう。
ヒマリさんは日記も持っていたので、鞄が重かったようです。おつかれさまでした。

・ルドルフ
原作では無口な青年という感じですが、芝居の方では臆病な少年と言う感じまで年齢を下げています。
いろいろ理由があるのですが、大きくは「無口キャラは芝居では目立たない」ということでしょう。
そして役はあっちゃんに頼んで少年役をやってもらいました。
胸を潰して、男メイクをすればばっちり少年のようにみえます。
そして女の子が少年役をやると、声も低くないし、背も低いので少年ができます。下手に男がやるより少年ですね。ラットスレイヤーが大きいのでそのギャップがよかったりしました。
そして、一番しっくりきたのはヒマリとの関係性ですね。常にヒマリと一緒にいる彼ですが、もし男がルドルフをやっていたら、どうしても恋愛要素が出てきてしまうでしょう。ヒマリを助けたり、励ましたりする台詞に、下心的な何かを感じてしまいます。そんな魔王物語はいやだ(いや、それはそれでいいけど)。女の子が男役をやると、そういう恋愛要素はなくなり友達としての距離感を保つことができました。
(まあ、練習中はよくヒマリに告白するルドルフがいましたが。幻のNGシーンですね)
 そんな訳でこの配役は正解だったと思います。まあ、何よりうちの劇団は男が少ないので、ルドルフができる男がいなかったというのもあるのですが。

ところで、劇中では説明する暇がなかったのですが、ナナの弟はルドルフです。
しかし、これはヒントが少なすぎるので分からなかったと思います。似てないですしね汗
ルドルフはいわゆる捨てられた王子様ポジション。主人公になるべき人物だったりします。


・アイリッツ
アイリッツ役のびっしいさんにもやっぱり男メイクをしてもらいました。まあ、宝塚を例に例えればありなんじゃないかな。
アイリッツ役は探していて、大学時代の同期に声をかけていたのですが、参加できなく。仕方なくびっしいさんで強行した感じです。
ちなみにびっしいさんは光オペをやっていました。アイリッツが出てくるときだけ、自分が光オペ室に入り交代していたのです。
なんて強引。人数が少ないってつらいorz
アイリッツのイメージは飄々として、声も高めのイメージで作っていたので、どうにかなりましたね。


・ヒクグモ
仮面キャラ。ちなみに芝居での仮面キャラはかなり苦労します。表情が見えないというのは魅力を半減してしまう訳ですからね。
しかし、そこは頑張って仮面を作りました。視界はかなり塞がっていて演技しにくかったでしょう。
ヒクグモのテーマは覚悟。最後に無慈悲になるか、それとも……
そういう覚悟を決める戦いだったと思います。この辺も原作とは少し違った流れになっています。
ヒクグモはルドルフのことを気にしているようで、ちょこちょこルドルフにアドバイスしています。そういう台詞が「見た目は怖いけどいい人」を醸し出しているようです。不良と子犬の原理ですね。


・ナナ
お姫様。子供のときはルミー、大人はうとが演じました。
ちなみにルミーは音の効果音オペを担当していました。例によって出番には抜けるという無茶ぶり。やはりこの芝居をやるには人が少なすぎた。ナナさんはいい台詞が多かったので、書きやすかったですね。
心の中の葛藤、枷。それをヒマリが元気づける流れは好きでしたね。
塔の中は照明でごまかしました。今回スモークマシーンを使ったので光の筋がきれいに出ました。ちなみにスモークマシーンはみやことせんりが隙見て動かしていました。

(続く)


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Posted by 宇宙水槽 at 13:59│Comments(0)日常
 
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