犯罪王クロイツ特集⑧ 猫のクロイツ編

2019年12月04日

宇宙水槽は連日稽古中。
昨日はハイスピードで犯罪王クロイツの止め通しをしてみました。いつもよりコミカルな役者の動きに、横から見ている役者たちはつい、ニヤニヤ。でも、馴染んでいない台詞はすぐに炙り出されてしまう恐ろしさ。
まだまだ。もっともっと!
本番まであと3日です。





今週は犯罪王クロイツの世界について、少しずつお話ししています。

月曜日 黒の眠り編
火曜日 教会編
水曜日 猫のクロイツ編 ★now
木曜日 犯罪王クロイツ編

今日は、猫のクロイツ編です。




《 犯罪王クロイツ特集⑧ 猫のクロイツ編 》




犯罪王クロイツ特集⑧ 猫のクロイツ編

隣街で、家族と仲良く暮らしていた頃、パステルは一匹の真っ黒な子猫を拾ってきました。

まだ幼かったパステルが拾ってきた、かわいいかわいい仔猫。父親は嫌がって、「黒いやつを捨ててきなさい」「黒いやつがニャーニャーうるさい」と文句を言いましたが、母親とパステルは子猫の味方でした。

黒いやつ、黒いやつ…父親がそう呼び続けるうちに、いつの間にか、子猫は"クロイツ"と呼ばれるようになりました。
そんな様子に、やがて父親も根負けして(そう言うわりに、最初にクロイツ、と呼んだのは彼だったようですが)、猫のクロイツはエトピリカ家の大切な家族の一員となったのです。


5年前、パステルのそばを離れようとしなかった猫のクロイツは、パステルと一緒に隣町の教会に保護されました。パステルの目覚めを待ち続けた猫のクロイツ。目覚めた後もパステルのそばにずっといて、家族も故郷も失ったパステルの大切な心の支えとなっていました。

ところがある日、猫のクロイツはふっと、教会に戻ってこなくなりました。不安に思いながら、パステルはクロイツを待ち続けます。
なにがあったのかしら、怪我をしたの?もう戻ってこないかもしれない……
そう思い始めた頃。物語は始まるのです。

犯罪王クロイツ特集⑧ 猫のクロイツ編












犯罪王クロイツ特集⑧ 猫のクロイツ編

犯罪王クロイツ特集⑧ 猫のクロイツ編

演劇集団宇宙水槽 熊本遠征公演『犯罪王クロイツ』
脚本・演出:宮田晃志
日時:2019年12月7日(土)18:00
        8日(日)12:00/16:00
会場:早川倉庫(熊本市中央区万町2-4)
料金:一般2,000円(当日2,500円)
   高校生1,000円(当日1,500円)

看守人オセロ・シクロロは、真夜中にその牢獄を訪れた。
最後にクロイツに会うために。
そこは死刑囚だけが入る特別な独房。
刑の執行を待つクロイツは、ひとり月明りを見上げていた。
窃盗強盗詐欺殺人、ありとあらゆる犯罪に手を染め、
そのうえ許しがたき大罪を犯し、死刑を宣告された人物。
「ねえオセロ、僕の話を聞いてくれないか?」
その夜、クロイツは静かに語りだした。
それはクロイツが生まれ、そしてここに戻ってくるまでの、数奇な人生であった。
クロイツを取り巻く同じ名前の違う世界。
それは、裏側から見たクロイツの最後の物語。



Posted by 宇宙水槽 at 12:20│Comments(0)
 
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