見本市終了!

2012年07月17日

鹿児島演劇見本市無事終了しました。
参加団体の皆様、演劇協議会の皆様おつかれさまでした。
見にきていただいたお客様。ありがとうございました。

どうも、みやこです。
やっぱりこういうイベントがあるっていうのはいいですね。
いろいろな人が集まって、大きなものを作ることは大変ですが、その分達成感があります。
今回のイベントは各団体バラバラに持ってきましたが、ぜひ合同公演とかやれたら面白いですね。

そして何より、打ち上げが楽しかった。演劇関係者ばかりだから、話が通じるのです。
他の団体のことや、演劇人生について、これからの活動や、好きな芝居、小劇場。
正直いくらでも話せる感じがありました。
高校生組がお酒の席なので来れなかったのが残念ですね。やっぱり若いってのは力があるし、感性も違うのでいろいろと話を聞いてみたかったですね。時間の都合上話せなかった人も多かったのですが、またよろしくお願いします。

魔王物語物語のページを更新しました。料金と時間が乗っています。時々みてやってください。
ちなみに公演メンバー募集中です。



さてさて、せっかくなので、すこしばかり今回の芝居について解説をしましょうか。ネタバレ含みます。
読みたい人だけ読んでくださいな。映像は準備してますので、見たい人には見れるようにしておきますので。
メンバーにも言っていないネタ帳の中身を少し公開する感じです。


「ユメオチ」
というタイトルに恥じないユメオチだったと思います。テーマは究極の夢オチ。
そこに演劇要素を入れてみて、何でもあり感を出してみています。
そう、夢の中と舞台上って似ていると思いませんか?
何にでもなれる、なんでもあり、でもいつかは覚める(終わる)
そんな感じでやりたいことをぶち込みました。
本当は20分でボケて10分でシリアスな30分芝居でしたが、尺にあわせたので、バランスが悪くなってしまいました。そのせいでてんこ盛り感があったのは拭え切れませんが、まあ、見本市って言うことでご勘弁を

小説編
短編ものの王道の作り方でした。小説家や漫画家、または研究家などの登場人物ががその話の主題について話を作り、次第に話にそった話の流れになる。藤子F不二雄や手塚治虫の短編作品によく使われる手法です。
ここの演出は「自然体」欲しかった空気は「仲の良い2人組の関係性」
本当はこの2人、だらだらとくだらない話をしながら、夢ものの小説の内容をねるつもりでした。キーワードとして、生まれ変わり、運命の人、死神、など出すつもりでしたが、尺の都合でカット。
導入としては何も無いまま終わりましたね。

死亡フラグ殺人事件編
ネタ帳にあった死亡フラグ殺人事件という、てんこ盛りなコメディーをやりたかったのでここにぶち込みました。
夢の中の、あからさまにおかしいのに、それが夢だと気がつかない感じを出したかったですね。
最大の死亡フラグとして、嵐の山荘に、探偵が尋ねて来るというものがありました。

ピンポーン
男      おや? こんな嵐に一体誰が?
ドアを開ける
子連れの探偵 すみません、そこで車がパンクしてしまって……
男      ま、まさか君は。
眼鏡の子供  そう! 体は子供、頭脳は大人! じっちゃんの名にかけて真実はいつも一つ! その名も……
男がドアを閉める。バタン
男      危ない所だった、あんなのが来たら間違いなく誰か死ぬ。

という流れ。人数と尺の都合で削ってますが。ちなみに登場人物は全員探偵の名前です。


ゴレンジャイ編。

一番長いゴレンジャイ編(笑)このシーンはもう夢の中全開なので、まさになんでもありになっています。
このシーンはやってみたかった演出でした。
強引に説明台詞やマイムで表現するのをパワーマイム、何役も役者が変わることをスイッチングというのですが、それは「惑星ピスタチオ」という劇団の演劇スタイルです。有名どころで佐々木蔵之介がこの劇団の出身だったりします。
一回やってみたかった。なので満足。たぶんこんな芝居はもうやることは無いと思います。
好きなネタや、やりたいことはだいたいぶち込みました。正直ネタパクリも多いですが、許してください。ポールの存在感には勝てないぜ。
尺の都合で削ったのは四天王の登場シーンぐらいでしょうか。

こんな感じでした。

眼鏡  ふふふ、待ちかねたぞゴレンジャイ
レッド お前は!! ジェノサイド四天王の一人
眼鏡  テロップ! ダダダダ!! ブラッディー・ロア!!

カニ  カニカニカニ、おっと、おいらもいるガニよ!
レッド 四天王の怪力かに男!!
カニ  テロップ! ダダダダ!  カニ・ザ・リッパー!

紅一点 おほほほ、よくぞここまで辿りついたわね
レッド 四天王紅一点!
紅一点 テロップ! ダダダダ! インフェルノ・ローズ!

眼鏡  四天王の一人、グラヴィティー・ゼロを倒しているからといって、いい気になっているな。
紅一点 だが! ヤツは四天王の中でも最弱
カニ  ゴレンジャイにやられるなんて、情けないヤツだがに
眼鏡  しかし! 仲間思いのいいやつだった。
カニ  仕事帰り! よく飲みに誘ってくれたガニ
紅一点 そういえば、今度子供が生まれるって言っていたわ。
全員  ……悲しい
レッド なんか、悪いことしたな。

まあ、好き勝手やったので後悔はしていません。劇中にあったようににメンバー募集中です。

宇宙水槽会議編。
演劇集団宇宙水槽はファミレスでよく会議します。このシーンでのテーマは「素」素の演技って簡単そうで難しいんですよね。
ここで現実的な感じにして、これが現実っと見せかけてますが、もちろんこれは夢です。
ここで初めて男が夢だって気がつきます。それが本当に目覚める原因となる訳です。
黒い服の女が目立たないので、ドリンクバーに女の子が行っている間に、あの店員かわいくね? みたいな話をするつもりでしたがカット。
存在感が薄いのはもうしょうがない。
ちなみに「ぽっどる」は自分が聞いたことある中で一番インパクトのあったDQNです。一体どんな漢字なのやら。
本番当日まで台本が変わりまくったのですが。素の演技なのでどうにかなりました。

間話〜病院編
夢の中の間。やっと物語の核心にせまっていきます。ポイントはなぜ、ユメオチが続くのか。
ここでやっと黒い女に話をふります。登場人物全員が男を睨みつけるのは映画「インセプション」のシーンから引用してますね。
残念なことにカットが多かったため、黒い女が目立たなく。いきなり感がありました。また、「君だけは全ての夢に出て来る」という台詞があるのですが、実はポールも全部出ているという。男役者が足りなかったのですorz
病院の中は、ベッドができたり。白衣を着ていたりで、今までの中で一番現実的になります。ここで騙された人がいれば勝ち!
江口さんの演技が光ります。耳元で何を言ったのかはお客さんにはわかりません。自分だけ聞こえました。しかも本番だけ。
想像にお任せします。
このシーンではビンタが炸裂します。痛いか痛くないかが夢の基準だと思ってはいけません。実際に痛い夢を見たことあるしね。
名前が読めないというのは、自分がわからなくなるというものを意識して作ってみました。この伏線のために、作中の登場人物には全て名前があって、一回は名前で呼ばれているのです。主人公は誰にも呼ばれない。

閑話②〜自殺編
「馬鹿な人、だから私が言ったのに」
これは先輩が子供の時見たことある夢です。公園で一人で遊んでいると、いつの間にか女の人が立っていて、この台詞を言ったそうです。そして次の瞬間、視界が茶色に染まったとか。白石さん、怖い話をありがとうございました。
この話を聞いて、いつか台詞にしようと思っていました。黒い女は謎のまま終わります。死神やら運命の人やら解釈はあるのですが、答えは作っていません。白石さんの夢に出てきた謎の女がモデルですから。
ガラス瓶を取り出し、目をそらす女は絵になってます。これだけでお腹いっぱい。
欲しかった台詞に、人生の生まれ変わり、魂の走馬灯、という感じにしてSFっぽっくしようと思っていましたが、ギャグ要素が強くなっていたのでばっさりなくなっています。もしかしたら、いろいろな人生を過ごすヒューマンドラマにしても面白かったかもしれませんね。
ガラス瓶が合図になって、本当に目が覚めます。
ここで音響は雨の音、時計の音など、日常の音を使い。今度こそ現実感を出しています。ここで騙された人もいるはず。
演出が一番苦労しました。どうやっても飛び降りする高さがでないし、首つりは表現できないし。リストカット案もあったのですが、女々しいとのことでボツになったり。睡眠薬の台詞だけで通じるかどうかもつらかったですが。ここは流れと空気で感じ取れるだろうと判断して、多くは出さない感じにしました。
モブの人が沢山出てきて、事故現場を表現するのもやや強引ですが気に入っています。ここの音楽は笑い声をエフェクトかけてプラスしているので、気持ち悪さが追加されていますね。

そして、素舞台になって、落ちを付ける。後は逃げるように終了(笑)
素舞台から始まって、素舞台で終わるのもはじめから決めていた演出です。夢の感じ、なにもない感じにしたかったですね。

おまけ
ボツになった夢
森の動物達編。
役者が動物になりきる。台詞禁止。難易度の高いものを表現できたら面白い。犬から始まり、ゴリラまで。黒い女はムササビに挑戦。
「知ってるか、ムササビって葉っぱを一回折ってから食べるんだぜ。」
夢占い編。
変な夢を見たからうさん臭いけど夢占いをしてもらおう。前世の記憶を除いてみるため、退行催眠に挑戦。
「いいですか。手を叩いたら、あなたは目が覚めます。3、2、1、パン」
「……で、そこで目が覚めたんだ。」「ややこしいな」


照明が合わせられなかったり、セリフ回しが早かったり、反省点は多々ありますが、だいたいやりたいことができました。
本当にメンバーをはじめ、協力してくれた皆様に感謝してます。ありがとうございました。

これからは本公演に向かっていきます。今度はファンタジー。また違った作風になるかと。また舞台上で会いましょう。
みやここと宮田晃志



同じカテゴリー(演劇)の記事画像
2週間の演劇ラッシュだ!!
熊本公演!でもその前に。
犯罪王クロイツ熊本公演
サマーナイト
クロイツ×お盆×リハーサル
朝練だー!!
同じカテゴリー(演劇)の記事
 2週間の演劇ラッシュだ!! (2019-11-25 21:28)
 熊本公演!でもその前に。 (2019-11-17 20:51)
 犯罪王クロイツ熊本公演 (2019-11-10 16:21)
 サマーナイト (2019-08-26 00:32)
 クロイツ×お盆×リハーサル (2019-08-18 23:07)
 朝練だー!! (2019-08-11 23:36)

Posted by 宇宙水槽 at 15:34│Comments(2)演劇
この記事へのコメント
見本市、お疲れさまでした。
舞台見させてもらった者です

とても素敵な舞台でした
舞台シーンの転換が多い中
役者さんも舞台セットも
上手く演じ分けられていて
とても恰好いいなと思いました

楽しいところは笑えて
シリアスなところは引き込まれて
宇宙水槽さんの舞台を見れてよかったです。

またこれからの活躍たのしみにしています

応援していますので頑張ってくださいね
Posted by はな at 2012年07月19日 11:51
>はな様
楽しんでいただけたようで幸いです。
宇宙水槽は10月に旗揚げ公演を予定してます。てか、やります。
こちらが本公演、笑えるし、泣けるし、カッコイイ、そんなファンタジーをやるつもりです。
期待に答えれるよう頑張ります!! コメントありがとうごさいました。
Posted by みやこ at 2012年07月20日 00:41
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
見本市終了!
    コメント(2)